2004年 教育

   犯罪から子どもたちを守るには   市教委が実証実験 平田小学校学区

 学校の児童生徒が狙われる犯罪が多発する中で、市教育委員会は、不審者情報などを父兄の携帯電話に配信する実験を始める。実験は平田、鶴指、大和田の3小学校で行われ、平成17年度中には市内全域で運用したい考えだ。

 市教委によると、学校や教育委員会、家庭、地域、関係機関の「学校安全全体計画」を策定して、子どもを犯罪から守るためのさまざまな施策を進めているという。この「計画」では、不審者が学校に侵入した場合と児童生徒が学校外で不審者に狙われる場合を想定し、それぞれ学校や家庭、地域などがどう対応したらいいかを具体的に示している。また、対策では、子どもの危険回避能力などを高める指導の研修会の開催、通学路の安全を点検する「地域安全マップ」、ライフカウンセラーによる校内巡回などを実施しているという。
 システムは財団法人の地方自治情報センターが開発したシステムを利用する。すでに市の情報政策課が導入している「地域安心安全情報共有システム」に組み込む形で、運用する。情報の受信については、情報提供を希望する保護者があらかじめパソコンや携帯電話のアドレスを登録。不審者の出没があった場合には、メール配信されるという。
 実証実験は来年2月まで、平田自治会を中心に実施。保護者約1,600人に協力を依頼している。さらに、来年には全市を対象にした実施をめざしている。
 ただ、問題もない訳ではない。不審者の出没や徘徊情報を、誰がどこにどういう形で連絡するかが、はっきりしない。さきに起こった奈良県での児童殺人事件でも、それまで不審者の情報が飛び交っていたということが伝えられている。地域や保護者、学校が一つとなって、常に敏感になって、ちょっとした変化も重要視するかが、事件を防げるかどうかの分岐点になるのではないか。(2004/12)


●「平和ポスター」に526点の応募 優秀作品が決まる
 『平和』をテーマに、市内の小中学校から募集した「平和ポスター」の募集で、526点の応募があり、優秀賞と優良賞の優秀作品がこのほど選考された。作品は12月13日から市役所1階のの多目的ホールで展示される。
 市川市は、昭和59年11月に宣言した「核兵器廃絶平和都市宣言」を契機に、「平和」を訴える平和事業を行っているが、ポスターの募集もその一環。
 今年は526点の作品の応募があり、審査の結果、優秀賞に12点、優良賞に12点が選ばれた。11月25日に表彰式が行われる。
 受賞作品や入賞作品、36点は、12月13日から17日まで市役所で展示されるほか、上位24点は来年のカレンダーに使われ、各学校や施設に配布される。
(2004/11/22)
●今年度の教育功労者  11月25日に授与式

 今年の教育や学術、文化振興で功労のあった市民や企業を表彰する「市川市教育功労者」が決まり、11月25日に授与式が生涯学習センターで行われる。教育委員長の挨拶のあと、10人に表彰状が授与される。
 ◇今年の受賞者(敬称略、順不同) 
今井貞夫(今建工業株式会社 取締役社長)
清水榮子(市川市立八幡小学校 教頭)
新井富三(市川市立福栄中学校 教諭)
秋山龍男(前市川市立中国分小学校 学校医)
岩間義夫(市川市立柏井小学校・第五中学校 学校医)
久保田英雄(市川市立鶴指小学校・第八中学校 学校歯科医)
田代武(市川市立菅野小学校 学校歯科医)
古川和男(前市川市立稲越小学校・養護学校 学校薬剤師)
上野直毅(市川市立第三中学校 学校薬剤師)
菊池裕(前市川市社会教育委員)

●オープン・スクール・デーって何?
 地域に開かれた学校に――と、市内の小中学校では「オープン・スクール・デー」として、授業公開などが行われている。 10月は各校ともめじろ押しで、学習発表や授業公開などのほか、わんぱくフェスティバル(稲荷木小)やなかよしフェスティバル(八幡小)、ひらたっ子祭(平田小)、ブラックシアター(大町小)などといったユニークな行事も。内容やスケジュールなど、問い合わせは各校で行っているが、市教委の学校教育部のホームページでも公開されている。 

   不登校、ひきこもり  子どもの問題を一緒に考えよう  10月2日

 学校に行き渋る、家にひきこもる、過食・拒食を続ける……こういった子どもの問題を一緒に考えようと、10月2日、グループディスカッションがアクス本八幡の市川市職員研修室で午後1時から開かれる。NPO法人「子どもの問題を考える会千葉」の主催。映画「不登校の真実」の上映、自律訓練法、グループディスカッションが午後5時まで行われる。無料。
 プログラムは、午後1時から映画「不登校の真実」を上映。続いて、午後2時半から自律訓練法とグループディスカッション。ディスカッションのテーマは、子どもが学校に行き渋るようになった、学校に行かなくなった、何年かひきこもっている、過食・拒食をくりかえす、家庭内暴力がある、服装が派手になった、万引きをしてしまったなど、現代の子どもがかかえる問題なら何でも。講師は東京心理研究所の千葉伸子さん。
 定員は80人。映画鑑賞だけでも可能。参加費は無料。申し込みは電話/ファックス(043-274-8173)に連絡。
 NPO法人「子どもの問題を考える会千葉」は、子どもの心の問題でな悩む母親が中心となって結成。2003年から定期的に会合を開いて、自律訓練法とグループディスカッションを続けている。

    「不登校問題の悩み、聞きます」  専門の相談員を派遣

 不登校児童をもつ両親や学校の悩みを聞いてアドバイスをする「相談員派遣」事業が、平成16年度にスタートする。「ほっとホッと訪問相談事業」で、専門の相談員が自宅や学校の近くで、個別に相談に応じる事業。相談員は元小学校校長ら3人が予定されている。担当は市教育委員会の指導課。
 事業の内容は、不登校の子どもをもつ両親に対して、悩みや相談にのったり、アドバイスをして、登校できるようにする。また、児童生徒からも、子どもの置かれている環境や登校できない原因、障害などを聞く。学校からの相談に応じる体制。
 応接する場所は、希望者の自宅や近くの公民館など、都合のいい場所まで出張する。希望者が市教育委員会に直接電話で申請する。費用は無料。
 一方、相談員も募集している。教育相談に関して知識や経験のある人で、公立の小中学校の教員勤務の経験を有している、不登校問題に関して理解し、解消できる人。65歳未満。週3日、1日5時間の勤務。こちらも市教育委員会指導課まで。

    学校版環境ISO  平成15年度は5校で実施

 小中学校での環境問題に取り組もうと、今年度の事業として学校版環境ISOの推進が始まったが、このほど市内の4校が「適合校」として認定されることになった。認定されるのは、中山小、百合台小、第二中、東国分中の各校。
 具体的には、こまめに消灯して節電したり、ゴミの分別や減量に取り組んだり、街をきれいにしようとゴミ拾い活動の展開などがあった。
 認定式は1月28日に生涯学習センターで行われる。

      市川の文化財をわかりやすく紹介  「いちかわ時の記憶」が好評

 市川にある国宝や重要文化財などを紹介し、詳細な解説を加えた「いちかわ時の記憶」という案内書が人気となっている。市教育委員会から出版されたもので、変形の新書版。ほとんどがカラーページで、ふだん見る機会のない写真も掲載され、歴史好きにはたまらない構成となっている。定価は550円で、市役所の本庁舎や行徳支所、大柏出張所、考古博物館、歴史博物館で販売されている。
 「時の記憶」の構成は、市川市内を5つのエリアに分けて、それぞれに地図を添付し、持って歩いて見学できるように配慮もされた。
 巻頭には市川の歴史の概要が記述され、巻末には資料編として文化財の一覧表がつけられたり、市川の歴史を知る出版物も追加された。「雑学の〜と」では、宮本武蔵が晩年暮らした行徳の徳願寺や、本八幡の「八幡の薮知らず」が説明されている。
 本文である「市川の文化財」は、約70ページ。東西南北に5つに分けて解説を試みている。オールカラーで、貴重な写真もふんだんに使われている。

   市川市教育功労者が決まる 平成15年度

 市川市の教育や学術の分野で功労のあった「教育功労者」がこのほど決まり、11月20日に表彰式が行われる。
◇受賞者は次の通り(敬称略)
 菅 芳子(新浜小教諭)、稲原美恵子(大柏小教諭)、市原文彦(中山小などの学校医)、宇野沢(第2中学校歯科医)、吉野慶一(新浜小などの学校薬剤師)、寺島シズ子(大洲中養護教諭)、平良久子(妙典小調理師)、福島 靖(市川市スポーツ少年団顧問)

   学校図書館を有効利用共同利用 調査研究で公開授業

 学校図書館資源共有型モデル事業という名称の事業で、市内各校で10月から公開授業が行われている。誰でも参加できるという方式で、参観希望者は市の教育センターで受け付けている。
 この事業は、学校図書館の運営や蔵書を利用した教育の実践の方法に関する調査研究の一環で、全国32都道府県、46の市町村で参加し、市川市の公開授業もその一つ。学校の図書館や教育情報の共同利用などについて研究を進める。小学校12校のほか、中学校4校、幼稚園1園、高校1校が参加している。
 主な研究テーマは、学校教育に寄与する学校図書館づくり、研究組織と実践研究、蔵書情報のデータベース化、実践協力校と協力機関のネットワーク化、モデル事業の学校や公共図書館職員に関する研究、学校での教育実践の共有化など。
 ■今後の公開授業の予定(希望者は市の教育センターまで)
▽10月31日、11月4日 鬼高小(朝の読書、読み聞かせ)
▽10月28日、10月31日 菅野小(読書集会)
▽10月29日 宮田小(読書講演会、講師=童話作家の長野ヒデ子さん)
▽11月1日 百合台小(百合台祭り前半の学習発表会)
▽11月12日 妙典小(研究授業=伝え合い・絡み合い・分かち合いのできる子ども)
▽11月12日 鬼高小・第六中(読書まつり=鬼高小読書集会、講演会、講師=作家の松谷みよ子さん)
▽11月13日 稲越小(研究授業=読書活動を通して)
▽11月14日、15日 冨貴島小(秋の読書まつり)
▽11月22日 市川東高校(生涯学習センターで、講演会「私と本の出会い・本を読む楽しさ、講師=作家の角野栄子さん)
▽11月25日 真間小(読書推進活動講演会、講師=童話作家の内田麟太郎さん)
▽12月10日 妙典小(研究授業=伝え合い・絡み合い・分かち合いのできる子ども)
▽12月11日 稲越小(研究授業=読書活動を通して)
▽12月上旬 第三中(百合台幼稚園での読みきかせを中心とした保育実習)
▽12月17日、18日 市川東高校(読書講座、自分の本を作ろう)
▽1月15日 宮田小(ポスターセッションで話し合おう。ゲスト=自然博物館の金子謙一さん)
▽2月23日 宮田小(研究授業「読書を楽しもう」、講師=秋田喜代美・東京大学助教授)

   子どもの居場所づくり ビーイングが各校で開設

 子どもの居場所づくり事業として、市川市教育委員会が力を入れている「ビーイング」事業で、6月30日に宮田小にもオープンする。これで、市内では5校目。ビーイングは平日の放課後や休日に、学校の一部を子どもたちに開放し、子どもの活動の拠点として用意する事業。子どもたちが地域の人との交流や異なる学年の児童のふれあいなどが期待されている。
 これまでビーイングが行われているのは、曽谷小のほか、塩浜小、鶴指小、市川小の4校。今度オープンする宮田小では、平日は放課後から午後6時まで、学校のない日は午前9時から午後6時まで。運営は学校長やPTAの代表などで運営委員会をつくり、活動の部屋にはこれまでの教諭の経験者や教育関係の経験者をスタッフとして配置している。
 また、この時間以外は、学校行事の活動拠点や地域活動の拠点としても、「地域の共有スペース」として利用できることになっている。
 子どもたちの活動の内容は、トランプや囲碁将棋、工作、手芸などの遊びや、子どもたちで遊びを考えたり工夫したりする。夏休みなどの長期の休日には、スタッフやボランティアが工作や化学実験、絵画、手芸などを企画して、子どもたちに体験させている。
 利用状況は、小学低学年が多く、月平均で337人、高学年は188人、中学生は24人、高校生が1人となっている。
 市川市内には小学校が40校近くあるが、これらにビーイングが設置されるのは、まだまだ時間がかかりそうだ。