■東京湾河口干潟保全検討会の経過  国土交通省  (平成13年〜平成15年)

 国土交通省の外郭団体である(財)リバーフロント整備センターでは、東京湾の河口干潟保全について、千葉県の三番瀬の検討とは別に、平成13年11月に検討会を設置。別個に検討を進めている。会議の開催は不定期だが、4人の専門家が検討している。
 三番瀬をはじめ、東京湾の河口干潟は、江戸川やその他の流入する河川と密接な関係があることから、三番瀬をモデルとして、東京湾に流入する河川と河口干潟の関係を概括的に整理していくもの。
 この検討の概要が、国土交通省から随時発表されている。

■委員 磯部雅彦(東京大学教授)、清野聡子(東京大学助手)、二瓶泰雄(東京理科大学講師)、風呂田利夫(東邦大学教授)
■関係機関 千葉県土木部、国土交通省河川局、国土技術政策総合研究所、関東地方整備局河川部、江戸川工事事務所、荒川下流工事事務所、京浜工事事務所、事務局=(財)リバーフロント整備センター

■検討会の経緯
 ●平成14年11月19日 江戸川放水路からの出水が干潟に与える影響などについて議論。
 (主な意見=出水後の水質変化要因には、江戸川放水路以外の河川の影響もあるのではないか。コアサンプリングによる地形の変化や表層堆積物の量・材質の把握が重要。冬期の風が貝類資源に与える影響を把握するには、風による流向調査が必要。出水後に2枚貝がまた出現するというメカニズムについてさらに検討が必要。)


 ●平成14年8月9日 猫実川への導水、猫実川河口の干潟・湿地の再生、水際へのアクセス性の観点から見た河口干潟等への影響について議論
 (主な意見=猫実川への導水検討にあたっては、導水元、導水方式、導水する水量や水質(塩分、リンなど)について十分な調査検討を行ったうえ、河口干潟への影響を評価していく。猫実川河口部の干潟・湿地再生については、創出範囲やゴミなどの集積問題に対するメンテナンスについても検討していく。水際へのアクセス性の観点から見た河口干潟等への影響検討については、考えられる各護岸形状と自然条件を踏まえた平面的な配置についても今後検討が必要。防災とアクセス性の観点の関係についてはさらに整理が必要である。
 ●平成14年5月16日 「東京湾河口干潟の保全と方向性について」「江戸川及び三番瀬の出水時調査計画」に関する報告、本年度の検討会での検討項目とスケジュール、検討内容について議論
 (主な意見=平成14年度の江戸川及び三番瀬の出水時調査については、本案を基本に実施。猫実川河口の停滞性の改善については、下水道処理水の活用なども含めて整理。水際へのアクセス性向上の視点から見た河口干潟への影響検討については防災や社会的条件、自然的条件等についてさらに整理が必要。)

 ●平成14年3月12日 三番瀬の保全に向けた今後の取り組み、「東京湾河口干潟の保全の方向性について(案)、平成14年度江戸川及び三番瀬の出水時調査計画(案)などを議論
 (主な検討=検討会での中間とりまとめである「東京湾河口干潟の保全と方向性について、今月末を目途に取りまとめる。その中で、「三番瀬における各課題の検討の方向性」を示し、今後行うべき主な具体的項目を整理。江戸川河口部調査については、平成14年度も実施し、通常時と洪水時の状況把握を行う。今後の調査・検討にあたっては関係機関等との連携を図り、より効果的に実施する。)

 ●平成14年2月25日(現地検討会) 河口干潟から江戸川放水路、行徳可動堰までの現地視察を実施、干潟保全の方向性などについて意見交換。

 ●平成14年1月17日 河口干潟における環境の課題、三番瀬における河川の作用と現状、及び江戸川放水路の環境基礎情報などを議論
 (主な意見=三番瀬は埋立が進んだ中にあるので、自然干潟とは異なる視点で検討すべき。三番瀬での土砂供給源を特定するためには、江戸川河床の土砂や市川航路で浚渫している土砂の粒径などをさらに調査。底生生物数の変動を評価するには、今後も調査が必要。) 

 ●平成13年11月22日 東京湾における干潟の現状、三番瀬の環境の現状などを議論
 (主な意見=検討の方向性として、広いスケールでみた自然のダイナミズムにおいて、過去にどのようなインパクトがあり、どのような現状になっているかを整理。三番瀬について、土砂供給の状況、江戸川放水路からの淡水流入、小河川の状況について情報の整理。)