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◆国土交通省による設計用地説明会

   市議会に外環特別委員会 委員長に芝田議員

 市議会は6月20日、東京外郭環状道路特別委員会を設置した。各会派から委員が選ばれ、委員長には芝田康雄議員が選出された。委員は次の通り。
 ◇委員長 芝田康雄 ◇副委員長 小林妙子
 ◇委員 小泉昇、狩野裕、宮田かつみ、竹内清海、金子貞作、松本こうじ、高安紘一、岡部寛治、小岩井清


   外環道路問題 まだ考える時期ではない 一般 質問で市が答弁

 9月市議会は11日から市政に関する一般質問が始まった。道路公団の民営化推進委員会で検討が行われている高速道路の中で、問題となっている外環道路問題について、一般 質問の初日に取り上げられた。市側は「このような段階では、市の考えを示すべきではない。凍結される事態は考えられない、予想していない」などとと判断は避けた。

 一般質問をしたのは、樋口義人市議(共産党)。外環道路が、民営化促進委員会の中で不採算路線の筆頭に挙げられていることなどを示し、「外環は必要ないという立場に転換してはどうか」「今、進行中の工事は中止すべき。来年度予算などに外環関連予算は計上すべきではない。土地利用や街づくりなどで話し合う場をつくるべきではないか」などと質問した。
 これに対し、外環担当の都市計画部長は、民営化推進委員会の経過を説明したあと、「外環道路については必要性の認識は一致している。一般 道も併設した特別な機能を有している」などと答弁。「このような段階では、市の考えを示す時期ではない。外環が凍結される事態は考えられない、予想していない」と答えた。また、「これまでの資本投下の無駄 が増幅される。外環を促進していくことに変わりはない。3環状路線は、平成19年には完成させるとなっているので、どのような情勢にあっても、履行されると考えている」と述べた。
 また、予算化の対応について、同部長は「市は外環関連で、市の負担はないものと考えている」と、外環推進で予算負担がないことを強調した。
 再質問で、樋口市議はまず「部長に民営化委員会が何をしたかを聞いている訳ではない。それに時間を費やしている」と、市側の答弁を指摘。「民営化委員会が答申すれば、首相は最大限に尊重するとしている。直轄事業でやろうとすると、財政的にどうにもならない。かつて外環関連で1400億円かかるとしていたのではないか。また、外環道路では、渋滞は緩和されないとされている。市長はどう考えているのか」と質した。
 これに対し、尾藤助役は「民営化推進委員会では、個別の路線の取り扱いについては、何ら触れていない。個別 の路線に関しては、国土交通省で見直されるものと考えている。外環は去年8月に都市再生事業として整備されるということになっており、外環千葉区間の必要性、重要性で変化があったとは考えていない」と説明した。また、「街づくりの背景やこれまでの歴史の中で、大変重要な道路で、用地買収が相当進んでいる中で、市は整備を推進していく」と答弁した。このほか、コスト効果 について「莫大な費用がかかる事業では、コストが大きいから、採算性も悪くなる。外環の場合、そこの区間だけ走るのではない」などと反論した。
 外環関連予算について、都市計画部長は「かつての検討の時に、1450億円という外環関連予算が出たが、これは受け入れとともに、その場合に考えられた予算である。市の都市計画道路でも、外環が影響する約100メートルの範囲は国で行い、その先は県でやる整備だ。かつて『外環関連』という表現を使って、誤解を招いていると思う」と答えた。
 再々質問に対し、千葉市長は「出た外環問題は、民営化推進委員会の中間報告の段階であって、まだ、結論が出たことでもなくて、まず、市の歴史的な重要性や施行命令の重大さを感じなければならない。外環は市川の街づくりの基本になっているし、これは下水道や南北道路をつくり上げることでもある。そういう中で、あと数年で松戸までのインターが完成し、市川に大量 の車が流入してきて、渋滞になるんじゃないか。市民の健康を守るという立場からも考えていなくてはならない。年末に答申、それから出る政府の決定の考えが出てから、考えていく」と答弁した。
2002年9月)


   講演会 裁かれる道路行政、自動車メーカー 

 大気汚染や健康被害など道路公害をめぐる裁判で、国や道路公団、自動車メーカーを責任を訴え、全国の道路問題の関係者から注目されている「東京大気汚染公害裁判」の判決が、10月29日に下されることになった。これを前に、外環反対連絡会の主催で、講演会が10月13日に中央公民館で行われる。
 講師は、東京大気汚染公害裁判の弁護団をつとめる弁護士の西村隆夫さん。テーマは「裁かれる道路行政、自動車メーカー」。
 訴えは、東京都内の国道、都道、高速道をなどすべての自動車道路を対象にしており、その判決が注目されている。西村さんはこれまでも市内で講演しており、クルマ優先の道路建設一辺倒の交通 政策を批判してきた。
 講演は午後1時30分から。問い合わせは047-373-0845まで。

   「外環、第2湾岸を考える」討論会 国会議員も現地視察

 1メートル1億円の道路は必要か!――超党派の国会議員でつくる「公共事業チェック議員の会」(中村敦夫会長)の外環予定地の視察に伴い、外環問題に関する討論会が9月8日、女性センターで行われた。外環沿線を視察後、討論会に出席した中村会長は「1960年頃に計画されたものが、必要なくなっているものでも、進められている。今日、外環の予定地を見てみて、私はあきれ返った。多分、これはできないんじゃないかと思っている」と強調した。
  討論会では標博重・首都圏道路問題連絡会代表幹事が基調講演し、また、高柳俊暢・外環反対連絡会世話人代表)が経過を報告した。
 会場には約100人が出席。他県の道路問題で運動を行っている人も参加した。

  ◇  
「外環道路と第二湾岸道路を考える」というテーマで行われたこの日の集会は、予想以上の参加者で、椅子や資料が足りなくなるほどだった。
 この日、午前10時から「議員の会」は市内の外環と京葉道路のジャンクションが予定されている稲荷木地区をスタートに、国道14号から国土交通 省の菅野外環相談所など中心部を経て、北国分の道免き谷津遺跡や小塚山、松戸市上矢切まで視察した。
 討論会で挨拶に立った中村氏は「国内には様々な公共事業があって、シンボリックなものを選んで現地視察している」などと「議員の会」の活動概要を説明。「財政事情が大きく変化する中でも、インフラなどは作り続けている。しかし、それは1960年代に計画されたもので、修正すべきものがあるのに、予算が固定化されて、それが悪の温床となっている」と強調。「当初、必要と思われたものでも、実際は必要なくなったものもある。しかし、公共事業は作り続けられ、いわばゼネコンや建設業者を食わせるだけになっている」と断定した。
 千葉県部分の外環計画については「今日、視察して、あきれ返った。人が住んでいるの所を、線を引いて、やっていく。多分、私はこれはできないんじゃないかと思っている」と語り、「この運動を全国的に連帯させて、発展させてほしい」と呼びかけた。
 また、佐藤氏は「今の公共事業は総論反対、各論賛成になっている。私たちは各論から勉強して、『目撃者責任』で、その計画を最初に知った人が黙っていないで、活動していくことを重視している」と挨拶した。     ◇
 基調講演をした標氏は、「住民運動からみた道路事業の見直し」というテーマで、道路の抱える問題に具体的にメスを入れる講演をした。特に、道路公団の民営化に対する別 の問題、道路事業見直しの視点、道路新設の必要性、首都圏の3環状道路の見直し、道路という公共性の見直し、さらに見直しの手法などについて、わかりやすく解説した。
 一方、市川市の抱える外環問題の経過については、高柳氏が報告。首都圏の道路網や外環反対運動の経過などを説明した後、外環道路の建設費、外環道路と湾岸地域の埋立や開発との関連、外環の新しい局面 などについて報告した。
 外環道路の計画事業費は高速道路部分で、市川松戸間で約9,700億円で、内訳は用地費が2.300億円、工事費が6,500億円、調査費が900億円となっている。これに国道部分では市川葛飾間で4,500億円の概算となっている。高柳氏は「これまで住宅地での計画なので、用地費が高いから事業費が高いといわれてきたが、むしろ、軟弱地盤での半地下などで工事費が多くかかる」と強調した。また「これまでの用地買収や一部工事は国の直轄事業で行われたもので、これには千葉県が三分の一を負担している」と述べた。
 また、民営化委員会に出された資料では、日本道路公団の事業進捗率は三郷市川間で約14%、松戸市川間の千葉県部分では約10%。また、完成後でも年間80億円の収入に対し、金利負担だけでも年間290億円かかるという試算から、「外環道路はいずれにしても凍結道路となることは確実視されている」と語った。
 一方で、外環道路が首都圏再生計画の重要路線に位置づけられていることに関連して、「道路関係の負債で約40兆円、国地方の負債で700兆円の現在、国の直轄事業での事業は無理。他の地方の道路をやめて、外環をやるというのは非現実的だ」と語り、「これからしばらくは混乱と荒廃が続くだろうが、これからの外環反対運動は、今、市内に残されている用地などの利用など、これからの外環のない市川の街づくりをどうつくっているか、その案を提示していくことだ」と強調した。
    ◇
 参加者からの質問では「住民が反対しても、国土交通省は着々と進めているが、どう思うか」「外環などは閣議決定していて、中止にならないんじゃないか」「不売同盟をつくっているが、本当に大丈夫なのか」などといった声だ出た。
 これに対し、中村氏は「まず現場を知ることが大事だ。民営化推進委員会については、本当のところはわからない」と述べた。また、佐藤氏は「閣議決定したと言うが、公共事業のほとんどは国会の関与できないところで決まっている。また、役所はほとんど情報公開しない。これからは情報公開の要求もしていく」と答えた。また、不売同盟の代表の横山吉雄氏は「最近では知事に外環予定地を見に来てほしいと要望しているが、梨のつぶてだ。不売同盟は用地買収に来たら、委託している弁護士のところに行ってもらって、売却を断ってもらう仕組みで、地権者が直接話をしないというのが目的だ。私も外環はできないと思っている」と説明した。
 このほか、流山市の常磐新線の問題や三番瀬の問題でも意見が出された。三番瀬の円卓会議については「円卓会議で最近、干潟の造成という考えが出てきている。今、なぜ、そういうことが出てくるか。これは背景に湾岸道路の計画があるんじゃないかと思う。これでは埋立計画と同じじゃないかと危惧している」と語った。


   これからの外環道路計画の行方 外環反対連絡会見解 

   民営化推進委員会での高速道路整備再検討の方針確認と外環道路計画

 日本道路公団など道路関係四公団の民営化問題で政府に設けられた道路関係四公団民営化推進委員会は、東京外郭環状道路(外環)千葉県区間など、既に施行命令が出されている高速道路について、直ちに再検討を行うべきであるとする見解で一致し、これを今月末の中間報告に盛り込む方針を決定しました。これにより。一部高速道路の建設凍結は避けられない状況にあると報じられています。
 民営化推進委員会の立場は日本道路公団などの民営化のあり方を検討するにあたり、これら公団の債務を現状以上に大きくしないようにするべきだとするものであり、個別 の道路計画そのものを将来的に建設すべきか、中止すべきかの判断は、政府あるいは民営化された組織が整備方法を含め判断するものとしています。
 しかしながら、「採算の見込みのないまま、借金によって際限なく高速道路を造っていくことは原則的に止めるべきだ」という方針が民営化推進委員会で確認された事実は重く、小泉首相が「委員会の結論を最大限尊重する」と述べていることもあり、政府の今後の道路政策に大きな影響を与えるものと考えます。
 外環道路計画の建設費は1メートル一億円です。このような道路計画が生まれたのは、現在の高速道路建設のシステムが「借金さえすれば、高速道路の建設にいくらでもお金がかけられる」という安易な考え方を生んだためです。  外環道路の千葉県区間は、市川市と松戸市の12・1キロメートルですが、計画区間の大半が市街地、特に古くからの住宅地であるため、立ち退き戸数が3,000戸にも達し、地域分断、環境面 への影響など、地域住民への影響は深刻で、計画決定以来30年以上にもわたる反対運動が続いています。
 しかし、どんなに計画に問題があっても、計画自体を見直すことはなく、構造面 での対応を含め「問題点はすべてお金をかけさえすれば解決できる」とした結果 、膨大な建設費を伴う道路計画となりました。外環道路は完成時、年間80億円の収入に対し、290億円の金利負担となると民営化推進委員会に提出された資料で試算されており、このような道路が民営化を前提とした組織によって建設できるとは考えられません。
 首都圏三環状道路は政府の進める都市再生事業の柱の一つであり、「道路公団による建設が不可能なら、国の直轄事業としてでも建設するべきである」とする考えが、政府内に今後出てくることは予想されます。しかしながら、そうなれば外環に併設され、既に国で整備することになっている一般 国道部分(国道298号、事業費は概算で4500億円)とあわせ、国は千葉県内12キロ余りの道路に、1兆5000億円近くもの税金を直接投入しなければならなくなります。  こうしたことはいかに国といえども不可能ですし、ましてや建設費の一部を千葉県などの地元自治体に負担させることなど不可能です。
 外環道路の関越道から東名道までの東京都部分については、関係住民を入れたPI(パブリックインボルメント)協議会が発足し、計画自体の必要性を含めた検討が行われていますが、今後こうした見直しが千葉県部分についても必要となることは必至です。

 来る9月八日は超党派の衆参国会議員でつくられている「公共事業チェック議員の会」が千葉県内の外環計画路線を視察し、私達との討論集会「1メートル一億円の道路は必要か」が開催されます。    


   外環道路問題 1メートル1億円の道路は必要か 討論会

 「1メートル1億円の道路は必要か」――巨額の建設費が問題となっている外環道路をテーマに、9月8日、講演と討論会が市川駅北口に女性センターで行われる。国会議員でつくる「公共事業チェック議員の会」(中村敦夫参院議員)が同日、外環予定地を視察するのに合わせて行われる。討論会では基調講演や経過報告、参加者による討論会が行われる。主催者では市長の出席も要請している。

 超党派の国会議員でつくる「公共事業チェックの会」は、8日午前10時から12時まで、市内の外環予定地を現地視察する予定。その後、討論会に出席して挨拶する。
 討論会は午後1時半から。中村会長や事務局長の佐藤謙一郎・衆院議員らが挨拶する。
 続いて、首都圏道路問題連絡会の標博重代表幹事が「住民運動からみた道路事業の見直し」というテーマで、基調講演を行う。
 市川の外環計画についての経過報告は、外環反対連絡会の高柳俊暢さんが「外環道路と第2湾岸道路計画」について行う。
 その後、参加者の間で、討論会が行われることになっている。


 外環反対連絡会によると、外環問題は、現在、事業の凍結かどうかで大きな分岐点に差しかかっている。巨額の建設費も問題となり、また、仮に開通 したとしても、収入に対する金利負担が大きく、採算が合わないばかりか、『借金地獄』に陥るとみられている。
 同連絡会などによると、国の道路関係4公団民営化推進委員会の検討で、「借金をすればいくらでも道路が造れる」といったこれまでの高速道路建設のあり方を見直す論議が高まっており、特に、建設費が10キロで1兆円という外環計画は「非常識で、とても採算のあわない道路」という認識が高まっている。同委員会の今井委員長でさえ、「今の計画では外環建設は進められない」と言及、『外環凍結論』が急速に高まっている。
 同委員会などの試算によると、今の計画で外環道路を建設した場合、完成時(2025年)の収入は年間約80億円。それに対し、建設のための借入金の金利だけでも年間290億円必要となり、元金を返すどころか、借金は膨らむばかりとしている。
 また、市川区間の外環道路の事業の進捗率について、日本道路公団では10%以下であることを明らかにしている。仮に、事業を中止しても、既に取得した用地問題は残るものの、事業全体に与える影響は少ない。
 このほか、北部の堀之内地区の文化財の本調査も行わなければならず、この調査におよそ10年程度はかかるともみられている。

    外環道路反対30周年 あくまで反対運動を確認

 市内の中心部を南北に通 過する東京外環道路計画に反対する「外環反対連絡会」が、30年間の住民運動を契機に、9月30日に、『30周年市民集会』を市民会館で開いた。会場には、これまで運動を続けてきた住民や首都圏で道路問題などと取り組んでいる市民など、150人が参加した。
 市民集会は、高柳俊暢・代表世話人がこれまでの経過や問題点などを報告や近隣の道路問題で反対運動を行っている団体代表の挨拶、沿線の風景を撮影したビデオ上映が行われ、さらに、これまで反対運動を続けてきた市民でリレートークが行われた。集会では、北国分地域の住民でつくるコーラスグループが演出のきいた演奏を行った。
 市民集会では、今後も外環計画に反対していくことを確認し、また、「私達の課題が単に外環道路を造らせないだけでなく、環境や地域の文化を大切にした外環のない町づくりに取り組む運動として、運動の輪を大きく広げることだとの思いを強くしました。『通 すな外環。つくろう、外環のない町』こそがこれからの運動のスローガンです。このスローガンのもとへの広範な市民の結集を、訴えます」という集会アピールを決めた。

   外環のない町作りの発想を 外環反対連絡会が市に要請

 道路公団の廃止・民営化や高速道路の凍結の論議が高まる中で、外環計画に対する反対運動を強めている外環反対連絡会が12月6日、これまでの市の対応の転換を求めた「要請と提案」を市長に提出した。要請などでは、用地買収などの中止を事業者に求めることや市有地を売却しないことを要請している。
 要請では、国の高速道路計画の見直しの動きを、市が重要視して、「外環にとらわれない発想で、市内の交通 体系や将来の町作りを改めて考える絶好の機会と受け止めるべき」と主張。「財政事情を無視した無謀な道路計画と決別 すべき」と強調している。

 ◇要請
1 全国の高速道路計画を見直すという政府のなされていながら、国土交通 省首都国道工事事務所や日本道路公団千葉工事事務所は外環道路計画用地内の用地取得、一部の工事などを継続しています。これを直ちに中止するよう求めて下さい。
2 小塚山など市川市所有の外環計画路線内の用地を国や道路公団に売却しないで下さい。
3 市川市内の交通体系や町作りの方向について、共同の学習会や公開討論会などを開催しましょう。


   外環反対連絡会  県知事に「外環中止」の意見書

 凍結か再検討かなどで焦点になっている外環計画の千葉県区間で、外環計画に反対する外環反対連絡会(世話人代表・高柳俊暢)は、11月27日に県知事に「外環計画の中止を国に求めるよう」意見書を提出した。意見書では、巨額な整備費がかかることや埋蔵文化財の調査が行われること、東京の大気汚染公害裁判でも問題化していることなどを挙げ、「知事自身も知事選に立候補にあたっては『高速道路中心の交通 政策は見直すべきだ』と発言している」として、「今こそ、この原点に立ち返り、計画の中止を国に求めるべき時だ」と訴えている。

 ▼意見書の内容

 政府は今後20年間に全国の国土開発幹線自動車道路をさらに2400キロあまり延長する計画を持ち、これに要する20兆6000億円の事業費を見込んでいましたが、日本道路公団などの廃止・民営化の方針に伴い、事業費を11兆円程度に圧縮するとともに高速道路計画そのものを採算性や必要性の面 から路線ごとに検討し直す方針です。
 この中で、外環道路の三郷・市川間の凍結が検討されているとの報道があり、千葉県はこれを重大に受け止め急遽、国に「建設促進」を働きかけるとの発表がなされました。
 しかしながら外環道路は三郷・市川間20キロで約1兆3000億円、松戸・市川間で言えばわずか10キロに9700億円という莫大な事業費が必要です。しかも全国プール制という料金体系ではクルマ(普通 車)1台あたり1キロ25.4円という料金となり、仮に1日10万台の交通量があっても東京湾横断道路並みの赤字路線、環境影響評価に用いた1日4〜5万台の交通 量では日本一の赤字路線になりかねない道路です。採算性を考えれば、民営化を前提にした「道路公団」では建設不可能で、事業化を凍結して計画を見直すことは当然と私達は考えます。しかも計画路線内には国指定遺跡の堀之内貝塚に隣接した道免き遺跡など22万平方メートル以上の遺跡調査区域があり、調査は10年や15年では終わらないと指摘する専門家もいます。無理に事業費をつけても工事には入れません。
 もちろん、外環道路は国の進めようとしている都市再生事業の中で首都圏三環状道路の一つとして最重要な道路と位 置づけられていますから、上記のような立場からの凍結論が直ちに外環計画の中止には繋がらないという見方もありますが、今後も国が外環計画に固執するならば、国の直轄事業として税金を直接投入して建設しなければなりません。外環道路には既に国が直轄で整備することになっている一般 国道298号線が併設されていて、その事業費4500億円(概算)を加えると千葉県内の事業費は1兆4000億円程度の規模になります。実に1メートル1億円以上の事業費です。財政難を理由に医療費の自己負担率が3割に引き上げられたり、さまざまな福祉の費用が切りつめられようとする時代であり、同じ道路でも地方の道路は切り捨てる方針の中で、1メートル1億円以上という道路建設が許されるという考え方は常軌を逸しています。しかも直轄事業となれば千葉県には3分の1の地元負担が求められています。実に4000億円以上の負担です。
 今後、外環道路計画をさまざまな角度から見直す作業が行われるでしょうが、私達は計画を中止することこそ唯一の現実的な解決策であると考えます。
 巨大な道路を建設しても交通渋滞は解決しません。東京の幹線道路沿線の住民が国や東京都、道路公団、自動車メーカーを被告として訴えを提起した東京大気汚染公害裁判は来る12月18日に結審し、来年夏までには判決が下る見込みです。もはやクルマを野放しにして道路を造り続ける時代は終わったのです。知事自身も立候補にあたっては「高速道路中心の交通 政策は見直すべきだ」と私達の前で発言され、「外環道路のような計画が30年も見直されないで来たのは本当におかしい」と述べられました。今こそこの原点に立ち返り計画の中止を国に求めるべき時と考えます。


   外環道路反対、市民の決意新た 東京の道路反対とも連帯

 「通すな外環 まもろうわが町」として、1971年から続けられてきた外環反対運動。今年で30年目を迎える。当時、20歳の人は50歳に、当時40歳の人は70歳になろうとしている。9月30日に行われた市民集会では、このところの道路裁判の勝利や国の道路公団の廃止、民営化論など、道路行政に対する問題点が浮きぼりになる中、「計画に断固反対」や「外環用地の非売」「立ち退き拒否」など、固い決意の意見が続出した。

 この日の市民集会は、北国分地域を中心に結成されている「緑のまち合唱団」が、外環反対のための創作曲を披露した。時折、語りを入れたり、スライドを映したりの本格的な演出をみせた。

 続いて、外環反対連絡会の代表世話人の高柳俊暢さんが、反対運動の始まりやこれまでの経過、今後の展望などを報告した。高柳さんは「もし外環反対の運動がなかったら、市川は今はどうなっていたかと思うと感慨深いものがある」とし、さらに「現在は、もはや用地取得をすれば道路が作れるという時代ではない」と厳しく指摘した。その理由として、東京の裁判が今年12月に結審し、来年前期に判決が出るが、車社会を見直すべきという声が出て来る、また、道路公団など国の特殊法人の負債の大きな問題となって、道路公団などは廃止、民営化の論議が行われているなどを挙げた。このほか、外環に要する膨大な建設費についても触れ、「千葉県区間だけで11キロに1兆6000億円がかかる、その巨額な事業ということを多くの人に知らせていく必要がある」と述べ、「私は外環はもはやできないと思っているが、国の金をあてにできないということを行政はそういうことを認識すべきである」と県、市の姿勢を強く批判した。
 さらに、「訴えたいのは、用地取得によって荒廃した町をどうしたら立て直していけるか、考えなければならないと思うときである」と強調した。「外環の問題で、市川では貴重な緑地や多くの埋蔵文化財などがみつかり、そういうものを子ども達のために残していくことを考えていくべきだ」と結んだ。

 続いて、近隣で道路問題などに取り組んでいる団体の代表が、連帯・激励のあいさつを行った。道路公害反対全国連絡会の代表は「20世紀は自然を破壊した世紀だが、21世紀は自然と共生する世紀だ。国では首都再生本部が立ち上がったが、住民運動が続く限り、道路はできない」と述べた。東京外環道路反対連盟の代表は「東京では、行政と住民とが外環道路の必要性から考える計画の原点に戻って考える運動を始まった」と報告した。千葉県の干潟を守る会の代表は「9月に行われた全国湿地シンポジウムでは全国から市民が集まったが、市川の環境の良さと質の高い市民運動に感心していた。三番瀬は白紙撤回という知事の方針が出たが、外環道路と関連する第2湾岸道路は先送りされた。本当の交通 体系のあり方を考え直さなくてはならない」と激励した。このほか、常磐新線と開発を考える会や市内の3・4・18号線に反対するまちの環境を考える会の代表が、挨拶に上がった。

 外環沿線の風景をスライドと語りで紹介する「スライド上映」が行われた後、市内各地で外環反対の住民運動を続けてきた市民による「リレートーク」が、10数人によって行われた。
 主な意見では、「松戸市は98%が用地買収されて、家が建っている隣で工事が行われている。そういう事態でも解決しない問題は環境問題である。そこに人がまだ住んでいるのに、国は考えてくれない。国民の基本的人権が無視されている」(松戸市)、「私の地域は、私の家以外は全部外環のフェンスで囲まれてしまった。今までちょっとした店もあったが、それもなくなった。買い物も不便になってしまった」(国分)、「私の家もフェンスの中に、1軒ポツンとある。小塚山や道免きなど、外環沿線には多くの遺跡がある。なぜ、そういう環境のところに、道路を通 すのか、これからも訴えていきたい」(北国分)、「中国分は外環のほかに、成田と東京を結ぶ巨大道路の構想がある。それが進められれば、中国分地域は分断どころか、十文字切りの状態となる。これらの道路計画は絶対認められない」(中国分)、「反対運動のスタートは、資金がないため、廃品回収なども行って、ビラの制作費などにあてた。20年前に仕事の都合で市川を離れたが、これがなぜ、今道路を造るということになったのか。市役所の人、議員の人、どうしてこうなったのか。今まで用地買収した土地は、大きなグルーンベルトにしたらいいじゃないか。もう一度頑張ってもらいたい」(大阪)、「私の家は幅が外環道路の幅員になっている。私が退かないと、道路はできない。道路というのは家が立ち退かないとできない。それが一番です。腹が立つのは、国が『地域分断はない』と言っていることです、それはそうでしょう、私から見ればそれは『地域破壊』である」(平田)、「これまで外環反対を続けてきたが、もう一つ先を考えて『用地不売同盟』をつくった。千葉県には土地収用委員会がないので、土地収用法での用地買収はできない。この会では国が用地買収に来たら、弁護士のところに行くようになっていて、そこで丁重に断わることになっていて、手ぐすね引いて待っているが、今まで1件もない。これでは、外環は50年経っても、100年経っても出来ないと思う」(平田)

 市民集会は、これからも反対運動を続けていく決意を表明した「集会アピール」を採択した。

 

   外環反対30周年市民集会のアピール

 外環、東京外郭環状道路は国土開発幹線自動車道路として、東名など首都圏の放射状方向の道路を繋ぐ高速道都と一般 国道が併設された巨大な道路計画です。この道路計画が市川市、松戸市で都市計画決定されたのは1969年(昭和44年)です。計画の立案段階は勿論、決定に際してさえ、住民は一切計画内容を知らされる事はなく、1971年に入り、一部の地域で立ち入り測量 のための説明会が開かれたり、杭打ちがなされたことで初めて計画を知りました。「もう遅いかもしれない。道路は出来てしまうのではないか」という不安は住民のだれしもが持っていました。しかし「住み慣れた自分達の町や子供達の健康を守りたい」「次の世代の人達のために今、責任を果 たさなければいけない」ち立ち上がった人達の勇気が多くの住民を奮い立たせ、「外環建設阻止」の大きな住民運動に発展しました。そして市議会や県議会、市長や県知事、さらには国会をも動かし、今日まで30年、道路建設を阻んできました。
 今、道路公害は全国各地で住民に深刻な健康被害をもたらし、川崎、尼崎、名古屋での大気公害裁判では道路を建設した国、道路公団の責任を認める判決が下されました。東京都内のすべての幹線道路を対象に、国など道路管理者と自動車メーカーの責任を問う、東京大気公害裁判は今年12月に結審し、クルマ社会が司法の場で本格的に問われようとしています。
 一方、財政の見通しなしに高速道路を造り続けてきた国の政策は、日本道路公団など高速道路建設に携わってきた四つの特殊法人に、合わせて37兆円を超える負債をもたらし、国はその廃止、民営化を本気に検討せざるを得ない状況に追い込まれてきました。
 こうした中、外環道路を必要な道路だとして、その建設を進める姿勢を崩してはいません。しかし、自らが500兆円に迫るという巨額な借金を抱え、福祉や、医療に国民の負担増を求めていながら、わずか10キロの道路に1兆4000億円もの費用を投入する道路計画に国が固執していることを知れば、国民の多くはこれを認めないでしょう。「国の公共事業という名で何をしても許される」という時代は終わったのです。
 市川市や松戸市はこうした状況を認識し、外環道路計画を受け入れ、国をあてにした町づくりを進めていこうとする事が、町の荒廃と混乱をもたらし続けるだけであることに早く気がつくべき時にきています。
 私達は30年の外環反対運動を通して、地域の結びつきを深めるとともに、私達の町に今なお、誇るべき自然や文化財が数多く存在することを知りました。そして今日の集会では私達の課題が単に外環道路を造らせないだけでなく、環境や地域の文化を大切にした外環のない町づくりに取り組む運動として、運動の輪を大きく広げることだとの思いを強くしました。「通 すな外環。造ろう、外環のない町」こそが、これからの運動のスローガンです。このスローガンのもとへの広範な市民の結集を、集会参加者一同の名で訴えます。


  外環道路建設費 1メートルで1億数千万円 外環反対連絡会が市長に意見書を提出

 小泉内閣が道路公団や公共事業の凍結、見直しを打ち出す中、建設費が1メートル1億数千万円という巨大事業の外環建設の見直しを求める要望書を、外環反対連絡会が9月13日に市長に提出した。要望では外環計画は都市再生事業の重点施策なので、凍結の対象にはなっていないが、巨額を予算を投入する事業で、国や道路公団の財政破綻の一つになるとして、改めて見直すことを求めている。 (2001年9月17日)

(資料)日本道路公団の廃止、民営化論議に伴う外環道路計画の見直しについて

 小泉内閣はいわゆる「構造改革」の一環として、日本道路公団など高速道路建設に携わってきた特殊法人の廃止、民営化を強く打ち出しています。
 これまで高速道路の多くは郵便貯金などからなる財政投融資からの投資を受けて建設し、「利用者からの使用料でその債務を返済する」という建て前のもとで建設されてきました。その結果 、例えば日本道路公団の場合、25兆6000億円という巨額な負債を抱えるに至りました。それでも道路公団は「50年先には返済出来る」という虚構に満ちた返済計画を立て、国もこれを認めてきました。しかしこの返済計画を保証する立場にある国自身が多額の国債発行により、500兆円に迫る天文学的な額の借金を抱える状態となり、道路公団の上記のような返済計画を将来的に保証する能力を既に失っています。財政の見通 しのないまま高速道路を造り続けてきた政策が完全に破綻しているのです。市川市はこのことをよく理解する必要があります。道路公団等の廃止、民営化が実際に実現するかどうかについては尚、流動的な要素がありますが、この論議を通 じて、これまでの高速道路建設による財政破綻の実態が国民の前に明らかにされ、「高速道路計画は一旦全部凍結して路線ごとに必要、不必要の判断を第三者機関で検討すべき」という論議に見られるように、全国の高速道路計画が見直される事は確実です。

 外環道路は国が新たに打ち出した都市再生事業の重点施策に含められており、外環道路の整備促進の方針を当面 、国は堅持しています。しかし道路公団が廃止されれば勿論、当面 存続したとしても「高速部分は道路公団が担当し、国は高速道路を補完する一般 国道を受け持つ」という従来通りの事業の進め方は不可能となるでしょう。実際、都市再生事業の中では「国による全面 直轄事業」を建前とする事業の進め方が検討されています。しかしそうなればわずか10キロの市川市内の外環道路に高速部、一般 部あわせて1兆4000億円(高速道路部分9700億円、一般国道部分4500億円)を超える税金を直接投入することを意味します。私達は外環道路を1メートルあたり1億4000万円以上の道路と言ってきましたが、財政再建を理由に福祉を切り捨て、国民に医療費負担の増加を求める、また同じ道路建設でも地方の道路計画は取り止めるという中で、このような形の道路建設に税金を投入することが国民に受け入れられると考えるのは常軌を逸しています。しかも「国の直轄事業」では原則として三分の一が地元自治体の負担となっており、この原則が適応されれば1兆4000億円の三分の一を千葉県が負担しなければなりません。このように考えれば今後外環道路計画そのものや事業の進め方が大きく見直されることは避けられないはずです。

 市川市は外環道路計画受け入れについて「外環が高速道路だけならば市川市にメリットがないが、高速道路とともに整備される一般 国道が市内交通渋滞の緩和に役立つし、接続道路や関連事業、周辺整備にまで国や県の積極的な支援が得られるメリットがある。計画路線が既成の市街地にあたっていることから生じる環境問題は、これまでどこの道路でも見られなかったような進んだ環境対策を国に求め、クリアーしていく」と説明してきました。これは「国の財政力をもってすれば何でもできる」という甘い認識のもとに、「国の財政をあてにした市川の町づくり」によって、市街地のど真ん中に巨大な高速道路を建設するという外環問題の本質から目をそらそうとするものでした。しかし国の財政の破綻が明らかになった今日、もはや「外環さえ受け入れれば何でも国がやってくれる」などと考えるべきではありません。外環道路計画は巨大な高速道路建設計画であり、それを市川市が受け入れることによってどのような影響を受けるかという原点に立ち返ってこの問題を考えるとともに、環境や地域の文化を大切にした自主性のある町づくりを目指すべきだと私達は考えます。

 以上、国レベルで道路公団の廃止、民営化が検討されている今日の状況を踏まえ、外環道路問題にあたる市川市の基本姿勢に関し、意見書を提出します。

付記
 国、および日本道路公団は須和田から菅野、平田地域にかけての設計用地説明会を開催する方針でいますが、外環道路計画は上述のように道路公団の廃止、民営化の論議に伴い、仮に継続されるとしても計画内容や事業化の進め方は大きく見直される可能性があります。特にこの区間は事業者側の言う「市川中工区」にあたり、日本道路公団が主たる事業担当者となっており、説明会も日本道路公団が説明、運営を担当するとされています。
 1、2年後には廃止される可能性のある事業担当者が今後大きく見直される可能性のある計画の説明を行う事は適切ではありません。少なくとも道路公団等の廃止、民営化論議に決着が着き、外環道路の事業計画が明確になるまで設計用地説明会の開催を見合わせるよう申し入れます。


   外環反対で、市民集会 9月30日に市民会館

 外環道路計画に反対して30年目を迎えるのを契機に、外環反対連絡会が9月30日に市民集会を開く。今後も「外環のない町づくり」を求めて、外環問題の現状と展望が報告されるほか、スライドで見る市内外の外環路線やリレートークなどが予定されている。
 市民集会は、八幡4丁目の市民会館のホールで、午後1時から行われる。外環反対連絡会の高柳俊暢世話人代表が「外環問題の現状と展望」を報告するほか、緑のまち合唱団が「わたしは小塚山」を合唱、スライドで見る「外環の路線」、さらにはこの30年を振り返ってリレートークや外環のない町づくりの提案の意見発表が行われる。当日は、首都圏道路問題住民運動連絡会のメンバーも出席する予定。
 また、午前からは、30年の外環反対の足跡を振り返るパネルも展示される。
 詳しいことは電話047-373-0845(高柳さん)まで。(2001年9月17日)

    外環道路 完全地下化を要望 市川市外環用地不売同盟

 市内の平田地域を中心に、外環道路建設に強く反対する「市川市外環用地不売同盟」(横山吉雄会長)が9月3日、外環計画の永久中止、または市内路線の完全地下化を求める要望書を、関係者に提出した。
 要望書の宛先は国土交通省、千葉県、それに市川市。要望は「外環計画の市街地への進行で、住民は離反し、街は寸断され、商店街は衰微している。外環という巨大道路が開通 すれば、住民はその日から公害に苦しむ」とし、外環計画の永久中止、乃至は市内通 過部分で完全地下化に変更するよう求めている。
 要望では、東京都の例を挙げ、「東京都部分では、地下化を前提にして、住民と協議したい」としており、「東京にできて、千葉県にできない理由はない」と断言している。
 この団体は、予定地の地権者で構成され、『用地不売・立退拒否』を決議している。

   外環予定地 高谷地区のダイオキシン問題 2回目の検討委員会

 市内南部の高谷地区の外環道路の予定地で、重金属やダイオキシン類が検出され、国土交通 省が調査を行っている問題で、2回目の技術検討委員会(委員長=嘉門雅史・京都大学教授)が7月24日に開かれた。同省が8月中旬に発表した。
 会議では、市が実施したダイオキシン類の調査結果が報告されたほか、これからの追加調査や分析の計画が話し合われた。今後、これらの調査結果 を受けて、外環の事業で汚染物質が拡散しない施工計画を立案していくことを確認した。追加調査は、ダイオキシンが周辺に溶出しているかどうか、ダイオキシンが地盤内を移動するかどうか、また、これらに関連して土中水の流れや水位 の現地条件を把握するために実施される。調査に要する期間や結論の時期については、明らかにされていない。
 同委員会は平成12年11月に発足。この日に1回目の委員会を開き、地元から出された要望書や事業計画の概要、対象地域、地盤の状況などを審議した。

   外環道路 道路管理施設、すでに既報(昨年12月)

 8月9日に行われた市議会の外環特別委員会でも論議された外環道路の管理施設は、実はヘリポートまで構想されている「防災施設」であることが、本紙の昨年12月号で報じている。特別 委員会では「詳細な計画は決まっていない」としているが、面積は約1ヘクタールで、「ヘリポートは離発着を考えると、横長が望ましい」とも記述している。
 本紙の記事によると、この施設は「外かん道路管理施設」で、約1ヘクタールの面 積。建設省(当時)の資料によると、「(外環道路は)市街地に計画される道路で、掘り割りスリットのため、火災や重大事故時に迅速な対応が必要となる」とされている。この施設は、市との間では説明されているが、これまで市議会や住民には知らされていないため、今後、大きな問題となることが予想される。
 同省の内部資料によると、この「管理施設」は菅野3丁目23番地に計画されている。施設の内容では、情報管理施設や車両駐車場のほか、被災車両や被災者スペース、現場急行のための緊急通 路、資材庫、非常用電源や照明設備、給水や排水関連施設、また、ヘリポートも挙げられている。
 このような施設の必要性としては「外かんでは専用部に避難路を設け、事故発生時の十分な対応が図られるように設計されている」としているものの、「掘り割りスリット構造が約10キロにわたり連続し、地上部と隔離された構造となること」や「主に既成市街地部を通 過すること」から、「火災その他の重大事故時に迅速な対応を行うため」とされている。候補地については「外かんと接していることや幹線道路に隣接していること」から選ばれ、また「学校や病院などの周辺に立地することが望ましい」としている。
 建設省(当時)・首都国道工事事務所では「まだ、正式に決まったことではないが、アウトラインとして準備段階として考えている。市川市へは何らかの形で話しているが、市議会の特別 委員会などに説明したかどうかは、ちょっと定かでない」と説明している。
 外環計画は、半地下構造に変更したため、これまで『安全神話』が強調されてきたが、この施設の必要性は、長い区間が半地下のために、逆に出てきた問題だ。
 この施設について外環反対連絡会では「住宅地である周辺の土地利用にも影響を与える施設が、これまで何ら説明されない。外環計画の都市計画変更の時点では利点のみが強調され、このような問題があることが明らかにされてこなかったのは、重大な問題だ」としている。同会の高柳敏暢さんは「1ヘクタールの面 積に施設といえば、大規模な施設で、そもそも都市計画決定が行われないことが疑問だ」と厳しく批判している。

  外環計画 国道14号との交差、巨大な交差点

 8月9日に開かれた市議会の外環対策特別委員会(岡部寛治委員長)では、まず、国土交通 省が現況などを説明。構造については、須和田地域から、菅野、平田の総武線までの区間、約1.6キロについて、構造などを説明した。また、今年9月にも地元で設計用地説明会を開催する意向が示された。

 大きな問題となっていた真間川との交差では、高速部が真間川の下を通 過、一般部は真間川の上を跨ぐ計画が明らかになった。また、この一般 部と川の側道の高さは約2.5メートルに抑えられ、普通車以下しか通れないことも説明された。
 京成線との交差では、従来から高速部と一般部が地下を通過することが決まっている。
 さらに、国道14号との交差になると、高速部は地下のままだが、一般 部から側道を出して、その側道と国道14号が交差する構造が示された。その結果 、交差点はきわめて大規模なものになり、また、歩行者や自転車は長い歩道橋を渡ることが明らかになった。


外環道路と国道14号との交差イメージ

 委員からは様々な質問が出されたが、ことに、「この中心地域を全線地下にできないか」という質問には、真間川の将来の治水計画で今より川底をさらに3メートル深くする計画があるため、「地下にはできない」と説明。また、「国道14号との交差のためにも、全線地下化は不可能」と答えた。
 その一方では、「平田地区で蓋掛け区間を70メートル延長した。この利用方法については、これから市などと協議していきたい」と強調した。


■委員との主なやりとり
 委員「平田地区の蓋掛け部分を広場的なものとして利用できないか。大気汚染が心配されている」
 国土交通省「蓋掛け部分の利用形態については、これから市や地元と検討していく。大気汚染は広範囲な問題で、今後大型トラックやバスなどが改善される方向になっている。今後も詳細に検討していきたい」
 委員「地域の中でも記念事業的なものとして広場をつくるとかできないか」
 国土交通省「蓋掛け部分や平田緑地の有効利用を、市と一緒に検討していきたい」
 委員「資料の提出など、国は要望をしないと対応しないのか。各地域の用地買収率などはどうなっているか」
 国土交通省「用地の買収は全体的には66%であるが、地域毎の分類については今作業をしているところ。まだ、まとめていない。とりまとめができ次第、すみやかに提示したい」
 国土交通省「市からの要望については誠意をもって対応していきたい。名古屋訴訟については市、県と連携を密にして対応していきたい」
 国土交通省「国としてはイニシアティブをとって、積極的に進めていきたい」
 委員「市からの要望で、いくつ受け入れたものがあるか。7月30日に地元自治会からの陳情があったが、どう対応するのか。知事の姿勢について、住民団体との話し合いをしていないのは、どうしてか」
 国土交通省「この地区で何件というデータはもっていないが、市道の取り付けとか緑地帯など、市川市の了解した形で進めている。地元とはこれから説明する機会を設けていきたい」
 千葉県「外環の整備の促進を要望していく。これは知事の姿勢と一致するんじゃないかと思っている」
 委員「市の要望事項について再度。菅野2、3丁目自治会では、環境について対応方法を示さないと外環はできないと言っている。知事は公約違反ではないか」
 国土交通省「市の要望については各部局毎に調整している。項目的には道路交通 部からが9項目、調整できていないものが2項目ある。地元の陳情にはできるだけ早く回答したい」
 千葉県「公人としての知事と、選挙前に言ったこととは異なるのではないかと思う。公約違反かどうかは、何とも申し上げられない」
 委員「市から要望したことで、重点的なことは何か。計画買収の位置付けはどういうところか」
 市川市「重点的なことは、菅野地区の蓋掛けの延長、真間川の横断の高架の高さを低くする、市道との接続や迂回、付け替えなど、緑地の保全と確保、クロマツの移植などである」
 委員「京成線との空間の空け方はこれでいいのか。蓋掛けの緑地に入るには、迂回しなければいけないのか。真間川高架を潜るには高さの高い車は通 れないのか。計画買収になると、代替地の提供はどうしていくのか」
 国土交通省「京成線との空間についてはこれから検討していける。蓋掛けの緑地に入るのには、14号との歩道橋などどういった利用方法があるか、これから検討していく。真間川の側道は高い車は通 れないが、近くの市道229号で横断できる」
 国土交通省「代替地は2ヘクタールあり、平成14年度から区画割などをしていく」
 委員「平成12年の9分類22項目の関連施設の進捗状況はどうか」
 国土交通省「ライフラインなどは全体計画の中で詰めている。今後、調整していく」
 委員「私はこの区域の構造は全部地下にしたらいいという持論をもっている。国道を抱えていようが、いまいが可能であると思う。真間川のところで、低くなっては困る。これらは浄化装置付きの排気塔をつければできると思う。真剣に検討していくということを答えてほしい」
 国土交通省「今回の構造については、真剣に考えた。その結果、市の道路計画のネットワークなども考えて、市道124号との交差、真間川の渡河などで、地下化は困難という結論になった」
 委員「この1.6キロ区間に限っても、完全地下にすると、いい道路になると思う。是非、検討してもらいたい」
 委員「松戸市内の用地未買収が2%残っているが、どうしてか。環境が悪化した場合、誰が責任をとるのか、本当の数字を公表すると、外環に影響するからできないのではないか。「完全地下化はできると思う」
 国土交通省「松戸の2%はいろんな事情がある人いて、残っている」
 委員「この中心地域の買収率はどうか。クロマツの移植では過去の事例があるのか。真間川の渡河ではどうしてこうなるのか。菅野に計画される管理施設はどういうものか」
 国土交通省「中心部の買収率は、資料を持ってきていないので、答えられない」
 国土交通省「クロマツは約190本抵触するが、残せるものはそのまま残し、工事などで掛かるものについては移植する、移植の事例は過去に数件あると聞いている。真間川については将来の時間当たり75ミリ対応の治水計画で、川底を今より3メートル掘り下げる計画があり、そのために、地下を潜れない」
 日本道路公団「管理施設は管理用車両の駐車場や混雑状況の把握施設などで、これから近隣の人に説明していく」
 委員「SPMの調査はどうなっているのか。高谷ジャンクションの委員会の経過はどうか。道路自体の治水対策はどうなのか」
 国土交通省「SPMの調査については、できるだけ今年度中に調査に着手したい。4季必要なので、結果 が出るのは1年後になる。高谷ジャンクションのダイオキシンの問題は秋頃には結果 を出して、検討していきたいと考えている」
 委員「国道14号の歩道橋はどの位の長さを歩かなければならないのか。国道部分は混雑が予測されるが、どうか」
 国土交通省「歩道橋の勾配は8%とってあり、階段が75メートルだから、約210メートル位 になる。何カ所か踊り場をつくっていくが、歩道橋については今後検討していく。一般 部の混雑については、市川の道路のネットワークなので、今後、渋滞は起こらないと考えている」
 委員「6分類の要望で、処理の内訳はどうなっているのか。防火水槽など市の負担増になるのではないか。今後、計画に変更があった場合、地域への説明の仕方はどうするのか」
 国土交通省「要望項目について、どこまでできて、何が不可能なのか、報告の仕方を今後工夫していきたい。市の負担増にならないように、外環で最大限負担をしていきたい。地域等への再度の説明は、地域からの要望によって、こまめに地域にでかけている」
 委員「図面でみると、きれいに見えるが、実際は違ってくる。住民の生活を考えた道路計画にしてほしい」
 国土交通省「人間の生活について考えろということだから、十分、検討していく」
 委員「管理施設については近隣に説明したのか。環境アセスの予測が狂ったときは、誰が堰に意をとるのか、なぜ、もう一度アセスをやらないのか」
 日本道路公団「管理用施設について、詳細は決まっていない」
 国土交通省「国としては環境基準を守っていく。もし、狂った場合は、さらに対策を進めることになると思う」