同窓会だより 第10号 1985.12.16


 ご挨拶

名誉会長・学校長 藤崎 慶治    

 めっきり寒気が厳しくなってまいりました。同窓会会員の皆々様方には、日々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
 3万名に近い会員の方々がそれぞれの分野で、ご活躍のご様子、まことにご同慶の至りでございます。またいろいろと学園の発展のために、ご支援、ご協力をいただき深く感謝申し上げます。
 去る6月1日には、古賀米吉先生の三回忌のご法要が執り行われました。先生がご逝去されてから、もう2年になるのかと思うと、今更ながらしみじみと月日の流れの速さを感ずる次第でございます。
 わが校は、昭和12年4月、旧制千葉県市川中学校として、わずか32名の生徒で開校、その年の7月には日華事変勃発、それから8年にわたる苛烈な戦争。そして、戦後の諸々の悪条件のもとで、昭和22年学制改革によって新制市川中学校。翌年、23年には、新制いちかわ高等学校となりました。この創立から発展へと、戦中、戦後の苦難の中での長い道のりの創立者古賀先生のご苦労は、まことに想像を絶するものがあったことと思われます。月日の経つのは速いもので本年は創立48年に当り、2年後には創立50周年を迎えることになります。
 この機にあたり、私たちは、教育環境の整備や教育内容の一層の充実を図り、世間からの評価をより高めて行く所存であります。
 ご存知のごとく臨教審による答申、種々の教育産業の過熱的な発達など、今日のように教育問題に視点を向けられたときはありません。私たち教職員は、教育に対する正しい使命感と生徒に対する深い教育愛とを持って、古賀先生の建学の精神、教育理念をふまえ、教育の源泉は、教師その人であるということをよく噛みしめ、伸展する時代に即応した教育実践を展開し、あらゆる教育活動を通じて、生徒の持っている無限の可能性を最大限に引き出し、これを伸ばすという弛みない努力を続けていきたいと思いますので、皆々様のご支援、ご協力をよろしくお願いします。
 最後に、会員の皆々様のご健勝とご多幸と、また益々のご活躍を心からお祈り申し上げます。


昭和55年の学校全体


 同窓会幹事会開催される

 昭和60年度市川学園同窓会の理事会、及び幹事会が、去る7月6日(土)、母校で開催されました。
 理事会は午後1時より、27名の出席を得て、校長室で山本同窓会長の議長のもとに開催されました。議題は幹事会に提出する議題の説明と承認でした。
 続いて、幹事会は3時より本館会議室に於て、72名の出席者を得て開催されました。山本幸雄会長(1回)と、名誉会長藤崎慶治校長先生の御挨拶に続いて議事に入りました。
一、議長、副議長、書記の選出
 議長畝本至(高4)、副議長笹本秀幸(高4)、書記安中観史(高5)と矢谷勝也(高18)さん達が選ばれました。
二、昭和59年度決算
 会計係の厚川正和(中9)さんから説明がありました。例年と違うところは、この年度から母校創立50周年記念式典協賛用の積立金の項目を設けたとの事でした。
 山本康夫(高4)会計監事より、会計監査の結果異常のない旨の報告があり、原案通り承認されました。
三、会則の一部変更について
 花嶋省三(1回)同窓会係から説明がありました。その内容は次の通りです。
 終身会費は、卒業年の授業料の半額です。現在は、中学の方が高校よりも高いので、両方の平均の半額にしたいということです。
 本文は、第二十一条(2)終身会費(卒業年度の中学校・高等学校の半額……)で、――線の部分を追加するものです。
四、60年度予算
 厚川会計係から説明があり、審議の結果原案通り承認されました。
五、60年度総会開催について
 規約によると総会は、ある卒業年次の同窓生が開催に当ることになっており、今年度は高4回生が当ることになっております。
 総会係の畝本さんから春に開催できなかったので秋に開催する旨の発言があり了承されました。
 この議事のなかで、600名を越す幹事がいるのに、出席者が少なく、これでは同窓会の運営がうまく行かないのではないか、との意見もありました。これに対し、1割を越す幹事が集まったのは、他校の幹事会と比較して出席率が良いとの意見も出されました。最後に岡野谷(高3)副会長から、活動できる幹事を選出し直したらどうかという意見も出ました。
六、62年総会について
 花嶋同窓会係から、同窓会活動の活発な高10回生にお願いできないかとの提案があり、10回生の庄司、木内幹事から承諾の返事と共に、学園創立50周年に当るので、満足のできる総会にしたいとの決意表明があり、拍手で承認されました。
七、市川学園創立50周年記念行について
 花嶋省三(1回)理事代行から次のような説明がありました。
 イ、62年秋には古賀記念体育館で記念式典を行う
 ロ、記念事業
 a、設備の増改築
 b、古賀米吉先生伝の出版
 c、市川学園50年の歩みの写真集の出版
八、その他
 上治忍さん(3回)から幹事会活性化のため、議事録を幹事に発送できないか、との提案があり、事務局から、同窓会だよりに掲載しているし、今回もその予定であるとの発言がありました。
 同窓会名簿係の辻秀幸(高10)さんより、50周年に向け名簿作成中なので、訂正、変更等知らせて欲しいとの発言がありました。
 同窓会だよりの係の山崎秀雄(高6)さんから同期会、クラブOB会、会員消息等、同窓会だより掲載用原稿が欲しいとの発言がありました。また、「50周年の歩み」の編集をするので資料が欲しいとの事でした。
 午後4時半、山本会長の閉会の挨拶で、60周年度同窓会幹事会は無事に終了しました。続いて懇親会に入り、5時過ぎにすべての日程を終りました。なお、司会は府川恭三(高8)さんで、御苦労様でした。


 総会報告

 昭和60年度市川学園同窓会総会は去る10月13日(日)母校図書館4階大講堂において盛大に執り行われました。
 当日は幸い晴天に恵まれ、またこの季節としては非常に暖かい陽気でもあり、参会者も三々五々、白髪の雑る先輩から軟式野球部OB会親睦野球大会からかけつけたユニホーム姿の者まで、それぞれの思いを込めて参集戴きました。
 参会者約150名を集めた午前11時過ぎ、司会の笹本氏(高4)より開会が宣せられ、次の通り議事が行われました。
一、古賀前校長をはじめとした教職員および同窓生の物故者に対する黙祷
二、同窓会長・山本幸雄氏(1回)の挨拶
三、同名誉会長・藤崎慶治校長[代理・渡辺浩副校長(1回)]の挨拶
四、元本学園数学教諭・早崎準一先生のご紹介
五、学園理事長・古賀正一(高7)氏の挨拶
 ここで司会の笹本氏より本総会の座長の采配により次のように総会が進行されました。
六、会務報告(花嶋さん)
七、会計報告(厚川さん)
八、50周年記念事業計画について(花嶋理事長代行)
九、学園近況報告(渡辺副校長)
十、同窓会名簿作成について(辻さん)
十一、古賀記念室の紹介(富沢さん)
 以上のように各報告および紹介が滞りなく行われ、最後に司会・笹本氏の閉会の辞により、午後1時、同窓会総会は無事終了致しました。
 今回は規約(会則第三章十八条)改正後初の総会となったわけですが、報告された議事内容中特筆すべきことは、学園創立50周年記念事業であります。花嶋理事長代行から、記念館(大会議室、防音音楽室、同窓会本部、生徒作品展示用ギャラリー等の設置、古賀記念室の移転を含む)設立、雨天運動練習場の設置といった計画案が報告された本イベントは、昭和62年度に実施すべく計画されており、誠に意義深い催しであると言えましょう。過去50年を振り返ると同時に、将来の50年、100年の名誉ある私学たる当学園の、その一層の発展を期するマイル・ポストであるという観点からも、同窓生諸君の絶大なご支援を受けることができるものと考えられます。
 さてこのようにして総会が終了した後、図書館3階の古賀記念室の参観をはさんで、1階本館会議室に会場を移し合同懇談会が行われました。参加者一同秋の一日を楽しく歓談し、今年度の同窓会総会を終了しました。[鳥海千尋さん(高4)からいただいた原稿をもとにまとめました。]